Cessna152 Bush Pilot

川沿いの低空飛行

安全高度ほとんどゼロ

注:良い子は絶対にマネをしてはいけません。どうしてもというならベテランの保護者同伴で。

蛇行した川に沿っての低空飛行は、まるで自分が鳥になったような錯覚を味わうことができる。

しかし、実はこの低空飛行はある意味スピンよりもデンジャラスである事を忘れてはいけない。 特に、いつエンジンが止まってもおかしくないポンコツ機で飛ぶときはなおさらである。

ちなみにこの日、谷間では不規則な横風が吹き荒れていてアレな感じ。 そんな中、わざわざ水面スレスレまで機体を落としておきながら、 「いやーここで不時着する羽目になったら怒られるかなあ〜?」などとシャレにならない事を言いつつ ゲラゲラ笑っていたのは、やはりファルコンヘッド機長である。

ブーンというエンジン音をよく聞いてみてほしい。
蛇行した川をターンするとき、機長は思いっきりパワーを抜いて減速しつつ、 ハヤブサのようにフワーと旋回している。そしてコックピットは一瞬、静けさに包まれる。

普通にパワーを使って旋回しても高度は落ちやすいのに、パワーを抜いて旋回した日には 激しく落ちるのが普通である。しかしここではうまく風に乗って高度はピタッと変らない。

ファルコンヘッド機長、ただ面白いから風を掴んで遊んでいただけらしい。

その後水平飛行に戻してパワーを足し、今度は気になる砂洲を見つけてまたパワーを抜く。
何やってるのかと思ったら、ワハハと上機嫌で砂地に降りようとしてるし。
機長!!! それはどうなの機長!?。(゚Д゚)

こんなとこで降りたら正真正銘のブッシュパイロットである。 (しかし、こんなエンジンお亡くなり寸前の機体で 砂地に降りたら再びテイクオフできる保証はないな。合掌)

結局、寸止めでブッシュ着陸の気分だけを味わい、フルパワーで無事に上昇。
冬の川に別れを告げたのだった。

ちなみにこれが真夏だと、罪の無い水鳥を蹴散らしながら飛ぶことになる。
「オラオラじゃまだ!どけー!このクソ鳥が!!」と吼えていた機長。
環境保護もへったくれもないが、内心なんて楽しいんだろうとトキメイたのは内緒である。

撮影日時:2006年12月3日