おはな日記(20) by Ryu
<< 前へ | 次へ >> Written;2003/07/29 Ryu---Madagascar No.1---
●Madagascar <情報> ◇早くから、アフリカ大陸から分離したため、この国に生息する動物、特にサルはレミュー(原猿)と呼ばれて、その姿形は愛らしく、これが本当に猿なのかと思ってしまう。しかし、人間が住みはじめたは意外にも、今から1500年程前というから、こちらの方の歴史は猿に比べると浅い。ここに住む人たちは、アフリカというよりもアジア系の顔立ちで、また、時折すれ違う美女にが釘付けになることも珍しくなく、ついついこの国の男どもを恨めしく思ってしまう。 ◇「Mamy ni Aina」。「Mamy」とはマラガシーで甘いという意味をあらわし、「Aina」とは人生だという。だから直訳すると「人生は甘い」となる。もっと格好よく言うと「人生は甘美である」となる。争うことが苦手で、戦争で死ぬなど以ての外。それならばと、隠喩に富んだカバリとよばれる演説で戦う。究極的には楽天主義な人たちだから犯罪も少なく治安も良い。だから、旅行もしやすく、市場のおばちゃんや宿のおじさんとの値段交渉も非常に楽で、こっちが提示する前にどんどん値下げしてくれるので、「えっ、ほんまかいな」とこっちが遠慮してしまうこともある。
《Antananarivo》 ◇『宿情報』HOTEL LAMBERT(ロンプラに載っています) ボク達は、ここの45000~50000FMGぐらいの部屋(シャワー付き、トイレ共同)に泊まることにした。そこに行くまでの階段が息が切れて気分が悪くなるほど大変で、部屋はジメジメ、従業員のおばちゃんは愛想が悪くて、ビールやコーラの飲み物は異様に高くて大変だったが、荷物を担いでこれ以上動くのが嫌で嫌でしょうがないので、ここにした。それほどまでに、タナは坂道と階段の街。 ◇『飯情報』マダガスカルは、どこで食べても旨い。屋台の串焼きや、中華風のスープ。ぷらりと入ったそのへんのレストラン。どこも外れがなく、うまくて仕方がない。とりわけ、ここタナでは、ボク達がお勧めするところはないが、長旅で疲れた体を「トンカツ」で癒したい方は、HOTEL LAMBERTのある筋の階段をずっと上まで登り切った右手。中華風のレストランで「Porc Panee」(13500FMG)を注文すると、じつに「トンカツ」らしい「トンカツ」で、「なぜここに、カラシやマヨネーズやトンカツソースを置いていないんだ!」と店の主人の首を絞めたくなる筈。
【中華風レストランその他のメニュー】
《Antsirabe》
【Antsirabe温泉への入浴料】
【Betafo温泉への入浴料】 ※アンチラベからブッシュタクシー(3000FMG)で30~40分。ベタフの町についてからは、歩くか、タクシーに乗るかのどちらかで、暇はあるが金はないボク達は、1時間ほどかけて、そこまで歩いた。 ◇『宿情報』ボク達は、「EX-Kabary」という安宿(バス、トイレ共同)を延べ10日間ほど、40000FMG程度の部屋を定宿として使っていた。この宿から「Miandrivazo」から「Morondava」への川下りが手配できるそうだが、最初の言い値が一人あたり1400000FMG(250US$)と結構な値段で、声をかけられて、行きたいなぁ、楽しそうだなぁ、でも高いなぁ。と最初は諦めていた。
【EX-Kabaryの部屋の値段~ダブルルーム~】 ◇『飯情報』この宿から市場をこえて南へ5分ほど歩いたところにあるベトナム中華料理屋は相当に旨い。特に肉料理は外れがなくて、どれを注文してもボリュームもあって大満足。それが、たった10000FMG(200円程度)。食えるときに食っておこうと、毎日このレストランでボク達は食い倒れた。そうそう、春巻きにワンタンスープ、焼き飯も旨かったなぁ。ちなみに、この豪華絢爛の食事は夜だけときめて、朝、昼の食事は、宿のすぐ隣の可愛い顔をしたおばさんの屋台ですませていた。
【ベトナム中華レストランのメニュー】
【可愛いおばさんの屋台メニュー】 ◇『遊情報』町から、5~6キロ離れたところに湖がある。ブッシュタクシーで1000FMG。約10分程で到着する。辺には土産物の石屋並び興味のない人にはなんでもない場所だが、石が好きで釣りが好きなボクには天国で何日かここに通った。ちなみに、この土産屋さんも交渉次第では言い値の半値は当たり前。町中の土産屋と比べると3分の1の値段になることもある。物の価値と相場を下調べしてから行くべし。相手もプロで人を見て値段を吹っかけてくるので要注意! ◇『釣り情報』湖のほとりには小魚がたくさん。主にティラピアでとにかくウジョウジョいる。湖の中心の方で網をかけて漁をする人もいれば、竹竿に小さな針でミミズをつけてやるひともいる。ボクも、ミミズをつかまえてきて、何日かトライしたが毎日ボーズで辛かった。ちなみにミミズのことをマラガシーでは「カーカナ」という。釣りの邪魔をしにやってくる地元のクソガキに教えてもらった。
《Ranohira》 ◇『飯情報』村の中心から、フィアナランツァ方面に300m程度歩いたところに「レストラン センガ」のゼブ牛のソースは絶品。ちなみに、ゼブ牛とは背中に瘤があり、のどからはヒダヒダの皮がぶらりと垂れ下がった変わった牛で、インドとここマダガスカルにしかいない。背中の瘤は乾季の食べ物がなくなるときの為にとってある栄養で、それはまるでラクダのよう。肉は柔らかく、味も良く、しかも安い。ボク達は、4~5日滞在した初日にこの店のこのメニューを見つけ、以後、毎日欠かさず通うことにした。
【Restaurant Sengaのメニュー】 ◇『遊情報』イサロ国立公園に入るには、「ANGAP」と呼ばれるオフィスで、ここで公園への入域料、キャンプ場使用料、ガイド代、ポーター代を支払ってからとなる。値段はすべてフィックスされている。ボク達は、1泊2日と日帰りのトレッキングを、集まってくるガイド達の「これはこうだ。あれはこうだ。俺を使え。俺は優秀なガイドだ。どうだ、どこにトレッキングすることに決めたんだ」。とうるさすぎる彼らの説明を半分くらい参考にしながら、自分たちで日程をアレンジして決めた。 ◇『1泊2日トレッキング』 Piscine Naturelle&Namaza。午前8時過ぎに出発して、昼前にはキャンプ地に到着。幾重にも層になった不思議な岩山の景色、「水はやっぱり水色なんだぁ」と改めて感心する天然のプール。流れ星がそのうち頭に当たるんじゃないかと思うほどの星空。どれを思い返しても、また行きたいと思うものばかり。
【1泊2日トレッキング費用】 ◇『日帰りトレッキング』Canyon des Makis et des Rats。2つの谷間をトレッキングする。トレッキングというより、水に濡れない沢登。運が好ければ野生のレミュー(原猿)を見ることができる。ボク達は幸運にもそれを見ることができた。好奇心旺盛なレミューがこっを伺いながら、群れで木の葉の食事をする光景はほのぼのとして愛らしい。
【日帰りトレッキング費用】
《Tsiribihina River~丸木船で川下り》 ◇『見所その2』初めて体験した川下り。サラリーマン時代、通勤する満員電車のなかで読んでいた野田友佑さんの世界が目の前に広がった。乾季で水量の少ない川のながれは緩やかで、マダガスカルの緑溢れる景色を鏡のように映し出している。この丸木舟での川下りは、バイクのツーリングに良く似ている。周りの自然や景色を楽しみながら木製パドルを漕ぎ、腹が減ると船頭に合図をして川岸に船を寄せて飯を食う。夕方近くになると、適当な場所を見つけてテントを張り、これでもかと流木を集めて焚き火をはじめる。適当に疲れた体は1本のビールで眠気を誘いシュラフに潜り込むと朝まで覚めることなく眠り続けられる。朝靄の景色はまだあがりきっていない太陽の朱色と混ざり合い、ここは本当に地球なのかと思うほど幻想的で、誰もがその時のことを日記に書くと必ず詩人になれる筈。
【2泊3日川下り費用】
【2泊3日川下り雑費】
《Morondava》 ◇『宿情報』町の中心にある「ホテル メナベ」。海岸に並ぶロッジはどこも高級で、ボク達のような貧乏旅行者には手が出ないが、そこから離れたこのホテルは設備も良く清潔。部屋にトイレ・シャワーが付いていて、しかも最上階、ベランダ付き。1泊40000FMGは破格の安さ。ただしローシーズンだったからかも? ◇『飯情報』このホテルの近くの市場の屋台で、安く食べられる。中華風のスープや春巻き、ワンタン、御粥なんかもあったりする。1000FMG~5000FMGも出せばお腹いっぱいに。ちなみに、レストランも近くにあるが、ここで取れるカニの身をほぐして、甲羅にカニミソとあえて、オーブンで焼いた料理は量の割に少し高いが絶品(15000FMG)。
【市場の中の屋台メニュー】
《その他》 ◇『マダガスカル式マッサージ』マダガスカルが「ここは、やはりアフリカじゃなく、アジアだなぁ」と思わたひとつにこの「マッサージ」の看板を見つけたことがある。アンチラベにある公衆浴場から 坂道を登ってサブチ・マーケットに向かう途中の左手に「RIRA」とう看板を上げたところがそれで、どんなものか試してみるかと予約を入れて、その日の午後に1時間マッサージをしてもらう。若い女性の先生で、首都タナで勉強をしてここで開業したのだという。まずは、2種類のマッサージオイルをだして、どちらがいいかと尋ねられ、香りの良い方を選ぶ。マッサージは胸から始まり、お腹、両足へと続く。グリグリ、ゴリゴリとこれが女性の力か?と思うほど強く揉み解していく。「つぎはうつ伏せね」といわれ、ひっくり返ると肩、腰、足をグリグリ、ゴリゴリ。「ハイ、じゃ次は座って」と言われ、ベットに足を伸ばして座ると、なにやら麺棒のような棒っ切れを持ち出して、足裏、足指マッサージが始まった。《こここっ、これはっ、たいへん、いっ痛い~っ!》と叫びたくなるほど痛い。確か中国でもこんなマッサージがあるとテレビで見たことがあると急に思い出す。先生はニコニコしながら、「ここは××に効くツボです。そして、ここは××ね」と説明してくれたが、こっちは痛くてそれどころじゃない。ボクはこの日、マダガスカルは絶対アジアだと痛感した。(1時間20000FMG) ◇『両替』銀行はたくさんあって、そのほとんどでレートを聞いて回ったが、どこも似たり寄ったりで悪く手数料も高い。だから、ボク達は首都タナにあるホレックス・ビューロー(SOCIMAD)で滞在費の9割を両替した。ちなみにこの時のレート(2003年5月~6月)は、1US$=6000FMG。あとの1割はアンチラベにあるアラブ系の人が経営する宝石屋さん。店の奥にコソコソと連れて行かれ、辺りに誰もいないか確認して、バタンとドアを閉る念入りな闇両替で、1US$=5900FMG。ちなみに、マダガスカルでは闇両替は禁止されている。
【マダガスカルの物価あれこれ~交通費編~】 ※すべて地元のブッシュタクシーと呼ばれるワゴン車の値段。運転手をいれて多いときは15人、屋根の上には恐ろしいほど荷物を載せて走る。虫がシートに潜んでいるみたいで、ボク達は乗るといつも足と腰のまわりをぐるりと一周噛まれていた。
【マダガスカルの物価あれこれ~その他~】 |
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